終章~エピローグ  チャゲ&飛鳥

 先日、人気グループの、CHAGE&ASKAが今月をもって解散するとの発表がありました。

 私は、チャゲ&飛鳥の大ファンというわけではなかったのですが、その昔FMラジオで聞いた頃から、チャゲが作った、この「終章~エピローグ」という曲が大好きです。

 今朝の京都は本当に底冷えのする寒い朝でした。通り過ぎる自動車にも屋根に雪を載せたものが何台か見られ、鴨川に架かる橋もうっすらと雪が残り、凍結していました。

 しかし、鴨川の橋の上から北を見ると、雪化粧した山々が白く輝き、空はとても高く感じられました。風が吹いているわけでもないのに、高い空を背景に微かな風花が数片、朝日を纏って落ちてきました。不思議なほどゆっくりと、そして当たり前のように音もなく。

 ほんのわずかな時間でしたが、足下を気にしながら通勤通学の人たちが行きかう橋の上で、数片の朝日に光る風花が地面に触れ、そして触れると同時にその色を失って消えてしまうまで、私は、眺めていました。

 そのとき、本当に理由もなく、この曲を思い浮かべてしまいました。自分でもなぜだか、全く分かりません。ただ、時々そのようなことが、私にはあるようなのです。

 ずっと以前にM君のことをブログに書きましたが、この曲は、大学時代のグライダー部の同期生で、不慮の死を遂げたM君が好きだった曲でもあります。彼がカラオケボックスでこの曲を歌い、少し照れくさそうに「これは名曲やで」といっていた情景も一瞬よぎったような気がしました。

  もし機会があれば聞いて頂ければ、と思います。

人の悩み

 こういう仕事をしているので、依頼者の方の悩みをよく聞かせて頂くことがあります。完全な人間なんていないのですから、悩みがあっても当たり前です。

 ただ、私自身も悩みがちであるということから、悩むことの辛さも少しはわかる場合もあるので、若干ヒントを出させて頂くことはあります。

 そのヒントとは、「悩みの99.9%は、悩んでいても、なんら解決につながらない」ということです。悩んで良い方向に転ぶ、若しくは悪くなることが止められるというのであれば、真剣に悩むべきですが、実は(私の経験上)、悩んでも現実には全く影響しないことがほとんどです。ですから、実は、悩んでいる時間は苦しいだけでなく、無駄な時間を過ごしてしまっている場合が多いということです。

 真面目な方ほど悩みます。悩み始めてしまうことは、それは性格ですから止めようがありません。しかし、悩んで苦しくなってきた時に、一度立ち止まって見て下さい。そして、「私は今とても悩んでいるけど、この問題を悩むことで、問題は解決されるのか。悩むことで問題は良い方向に転ぶのか。」と考えてみて下さい。

 ほぼ99.9%は、悩んでも解決につながらないことに気付かれるはずです。つまり、その悩んでいる時間はあなたの人生にとっては無駄になっている可能性が高い時間です。無駄な時間であると気付けば、別のことをしてみても罰は当たらないでしょう。ちょっと気分を変えて散歩するだけでずいぶん楽になる場合もあります。

 そうはいっても、すぐまた悩んでしまうこともあるでしょう。真面目な方ほどその傾向が強いようです。それでも、もう一度立ち止まって、悩むことで解決につながるのか考えてみて下さい。このように立ち止まる癖をつけると少し楽になってきます。

 もう一つのヒントは、悩みを他人に相談することですが、これについては、また追ってお話しする機会があるかと思います。

クリスマス・イヴ

 今日は、クリスマス・イヴでしたので、デスクワークの際に、パソコンに取り込んだ坂本龍一さん作曲の「Merry Christmas Mr.Lawrence」(戦場のメリークリスマスの主題曲:ピアノバージョン)を、少し聞きながら仕事をしたりしていました。

 はるか昔に読んだ、星新一さんのショートショートに、人類が邪悪なので地球を滅ぼすべきと報告を受けた存在がやってきたものの、人々の様子が優しさと暖かさに満ちあふれており、地球を滅ぼすことをやめるという話があったように記憶しています。たまたま、その日がクリスマス・イヴであったため、人々が優しく接しあっていたというのがオチだったと思います。

 この年になると、クリスマスだからといって特に気分が高揚するわけではなく、相変わらず仕事に追っかけられ続ける、ありふれた日常のうちの一日になってしまうのですが、クリスマスくらいはみんなに優しく接することができる一日でありたいと思います。  

永世竜王はどっちだ?

 現在、将棋の2大タイトルのうちの一つ、竜王戦7番勝負の最終戦が行われています。

 現在竜王位の渡辺明竜王は、連続4期竜王位を保持しており、今回竜王位を防衛すれば、連続5期の竜王位保持ということになり、初めての永世竜王の称号を手にすることが出来ます。

 一方挑戦者は、将棋界のもう一つの大きなタイトルである名人を保持する、羽生善治名人です。羽生名人は通算6期竜王位を保持しており、今回竜王位を奪取すれば、通算7期の竜王位保持ということになり、これまた、初めての永世竜王の称号を手にすることが出来るのです。

 このように、偶然にも今回の竜王戦は、いずれが勝っても史上初めての永世竜王が誕生するという極めてドラマティックなタイトル戦になっています。

 しかも、羽生名人が3連勝した後、渡辺竜王が3連勝でお返しし、全く互角のまま最後の第7局まで決着がもつれ込んでいます。

 これまで将棋界の長い歴史の中で、7番勝負において3連敗から4連勝でタイトルを奪取した事例はありません。渡辺竜王がジンクスを破って勝つのか、羽生名人が棋界の第一人者としての貫禄を示して勝利するのか、非常に興味深いところです。

 今日の遅くには決着がつく見込みです。

※12月19日追記 大熱戦の結果、渡辺竜王が防衛を果たし、初の永世竜王となりました。

学生時代の友人

 このブログでも何度も言っていますが、学生時代の友人は宝物になることが多いような気がします。

 先日、昨年私が担当した司法特別演習Bの受講生達の有志の方から、昨年度のゼミ生で飲み会しましょう、とのお誘いがあり、年がいもなく出かけていきました。

 私の担当する演習は、関西学院大学の3~4回生が受講できますので、飲み会参加者も様々です。既に社会人の人、ロースクールに合格して来年から法律家を目指す人、就職活動が実り現在研修中の人など、多彩な顔ぶれが参加してくれました。特に、この飲み会に参加するために朝6時から会社に行って仕事と戦ってきてくれたHさんには、お疲れ様でしたというほかありません。

 帰り道に、そのHさんと一緒に駅まで歩きましたが、Hさんが「みんな全然変わってなかった」といわれたので、「多分20年くらいたっても、やっぱり全然変わらない感じがするはずですよ」、と自分の経験からいっておきました。

  また何かの機会に、旧交を温め合ってくれると、私としても嬉しいです。ひょっとしたら私のことを少しだけでも、思い出してもらえるかもしれませんから。

 皆さんの、今後のご活躍をお祈りしています。

ホンダのF1撤退

 報道によると、今日、ホンダがF1からの撤退を表明した。

 一つの時代が終わった。

 思えば、私が最初に鈴鹿サーキットでF1を観戦した1987年、音速の貴公子と呼ばれたアイルトン・セナと日本人初のF1レギュラードライバーとなった中島悟は、鮮やかなキャメルイエローのロータスホンダで鈴鹿を駆け抜けた。セナが2位、中島が6位という好成績を挙げた。私は自由席で、座って観戦することもままならず、レース中ずっと立ちっぱなしで応援を続けた。その対象は、F1という自動車レースの最高峰で戦い続けるホンダでもあった。

 その翌年、ホンダはマクラーレンと組んで、16戦中15戦で優勝を飾った。

 ホンダという会社が日本に存在することが嬉しかった。

 確かに2000年から始まった、第3期のホンダのF1活動は苦戦続きだった。マシンの改良によっても思うような効果が得られず、ドライバーの奮闘だけでは勝利を得られない状況が続いてしまった。そのような状況に加えて、このサブプライム問題である。いくらホンダがチャレンジング・スピリットに溢れていたとしても、営利社団法人としての会社としては、撤退は、やむを得ない選択かもしれない。

  しかし、どうしても寂しい思いが残ってしまう。

 世界の多くが明らかになってきた現代。自らの力で新たな天地をめざそうとする冒険家の時代は終わり、何らかのスポンサーを背負ってでなければ冒険すら不可能になりつつある、そのような時代の流れが、ホンダを呑み込んでしまったような、そんな気がしてしょうがない。

 夢を追うことすら困難な時代が来ようとしているのかもしれない。

出来ることと出来ないこと

  今日、少年鑑別所を出たのは、おそらく面会に来た人たちの中で最後だったのだ、と思う。既に携帯電話や荷物を入れておくロッカーの鍵は、私が使っているロッカー以外は全て未使用状態になっていたし、途中の一般の方の面会室にも誰もいなかった。

 鑑別所の方に「お疲れ様です」と声をかけて、外に出ると、夕暮れが迫り、薄い三日月が光っていた。

 少年は、一生懸命に反省に向けて努力している。真面目に反省して、事件の原因が自分のどこにあったのか探ろうとしている。突き詰めて考えていくからこそ、事件について自分で分からないところも出てくることがある。

 当たり前だ。

 私だって、自分の心の全てが、分かるはずもないのだから。

 未成熟の少年が、事件当時の自分の気持ちを省みて、分からない部分があって当然である。

 しかし、その分からない部分を質問されると、調査官や鑑別技官にうまく説明が出来ず、きちんと事件に向き合っているのか疑われてしまう場合もある。

 出来るなら少年の心を真っ二つに割って、何が書いてあるのか知りたい。知ることができれば、もっと上手く、少年にヒントを出してあげられるかもしれない。

  しかしそれはかなわぬ願いである。

 付添人としてもっと出来ることはないかと思いつつ、現実に、悩むこともある。

中森先生ゼミ同期会(2008)

 私の恩師でいらっしゃる、中森喜彦先生(刑事法)が、今年京都大学を退官された(京大名誉教授にもなられたようです。)ということで、ゼミの同期生のうち、時間が取れた6名が集まって、先生お疲れ様の会(同期会?)のようなものを催しました。

 先生が次に奉職される(既にされている)、近畿大学法科大学院・研究室を先生にご案内して頂いて、その後、奈良の料理屋さんで、夕食。

 先生は、「君らは、僕が京大を離れることがそんなに嬉しいのか?」等と冗談を言いながら、かつての学生であった私達と、楽しく話して下さいました。

 翌日は、奈良に泊まった4名(私を含む)で、午前中に薬師寺・唐招提寺を拝観し、中森先生と合流後に昼食をとり、よもぎ餅屋を見物した後、徒歩で若草山の旧道をのぼり紅葉を楽しむ、といった二日間でした。

 若草山とはいえ、体力の衰えとメタボ気味の私には、普通のハイキングよりも少しハードに感じましたが、途中の山道での紅葉や頂上からの展望は素晴らしいものがあり、奈良って良いところだなぁと再認識させてもらいました。

 もちろん、途中で先生と楽しく会話しながらのぼったのですが、それよりも、先生がほとんど息も切らさず、すいすいと若草山を登っていかれるのは驚きでした。

 中森先生は、まだまだ、お気持ちもお体もお若くていらっしゃるので、今回参加できなかった同期の方のためにも、また機会があれば、楽しく集まりたい、と思っています。

ユリカモメ

 今朝、出勤の際に鴨川を渡ったのですが、そのときに、ユリカモメが数羽飛んでいるのを目にしました。

 ユリカモメは、伊勢物語で「名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」詠まれている「都鳥」と同じであるという見解が有力なのだそうです。

 冬になると、多くのユリカモメが鴨川にやってきます。橋の上からエサを投げてやる人も時々見られます。そして夕方になると、多くのユリカモメがぐるぐる旋回しながら上昇していく姿(鳥柱)が見られます。いつ頃からユリカモメが鴨川にいたのか分かりませんが、京都の冬の風物詩といっても良いくらい見慣れた風景になっているように思います。

 聞いた話によると、鴨川にいるユリカモメは、本来琵琶湖をねぐらとしていて、朝に鴨川にやって来て、夕方に琵琶湖に帰るのだそうです。

 ユリカモメは、見た目は白いヘルメットをかぶったような頭をしており、一件可愛らしく見えますが、実は結構性格はどう猛な面があるそうで、私が台風の時に琵琶湖で保護したユリカモメも、しきりに私の指に噛みつこうとしていた記憶があります。

 ただ、白いユリカモメが、鳥柱を作って上昇していく姿を見ると、なぜだか「いよいよ、冬なのだなぁ」と感じます。最近は暖冬のせいか、秋と冬の境がとても分かりにくくなっているように思いますが、鳥はきちんと分かっているのでしょう。

法律相談で

 私は、法律相談を行うとき、相談に来られた方が、相談に来た時よりも少しでも、気が軽くなってお帰り頂きたいと考えて相談を行うように心がけているつもりです。

 ところが、やはり相手のあることですから、必ずしもそう、うまくいくとは限りません。

 弁護士にとって困る方々としては、①こちらが事情を把握しようと質問しても無視して自分の言いたいことだけを言い張る方、②こちらが相談者の質問に対して回答している途中で話の腰を折って自分の言いたいことばかり言いつのる方、③こちらの回答の都合の良いところしか聞かない方、④自分の思うような回答が出ない、若しくは意に添わない回答をすると怒り出す方、等がいらっしゃいます。

 ①のような方では、弁護士が判断に必要な事情が把握できないので、弁護士としても回答の出しようがありません。相談者の方が重要だと思っていることが実は重要ではなく、他の点に重要な問題がある場合も多いのですが、①のタイプの方は、なかなか解ってくれず、お話しが進まない結果になることもあります。

 ②のような方は、弁護士が事情を把握した上で説明を始めているのに、その説明を聞いてくださらないのですから、こちらとしても非常に困ります。「説明途中だから最後まで聞いて下さい」とお願いして話すのですが、それでもすぐに説明途中で自分の主張を言い始められるので、結局筋道だった回答ができない場合もあり得ます。

 ③のような方も、弁護士としては辛いところがあります。「この問題は~~というリスクがあるが、○○という条件で、△△の部分がうまくいけば××の結果が出せる可能性があります。」と説明しても、××の結果が出せるという部分しか聞いてくれず、弁護士が××の結果が出せると言った、等と事実と異なることを言われたりします。

 ④の方は、無料法律相談のリピーターに多いタイプです。自分の思うような回答が出ないとしても、それは、現行法上、やむを得ない場合もあるということを理解して下さらず、おかしいと怒り出されるのです。私が相談者に対しておかしいことをしたわけでもないのですが、そのような方はまるで、その問題を私が引き起こしたかのように怒り出される方も希にあり、こちらも嫌な思いをさせられます。

 そのような方々であっても、なんとかお分かり頂くようにお話ししているつもりですが、あまりにお分かりいただけない場合は、もはやコミュニケーションが取れないので、「少しでも気が楽になってお帰り頂く」という目標が達成できない場合もあります。

 全てのかたに、分かって頂けるような魔法のような説明が出来ないか、時々考えてしまいます。