今朝の出来事

 

 私の事務所が入っているビルには、私の知る限り、トイレ清掃等の関係の仕事をされている方が男女で2人いらっしゃる。

 お二人とも、見たところ高齢であり、大変だなぁ・・・と私は感じているので、会えばだいたい「お疲れ様です」と挨拶することが多い。

 今朝は、たまたま、女性の清掃の方とエレベーターで一緒になった。

 私が、何階に行かれますか?と聞いて、6階です、とのことだったので、ボタンを押してあげて、扉が閉まった。

すると、その方から、ボタンの御礼の後に、

「昨日のサッカー、良かったですねぇ」と話しかけてこられた。

 私も、大逆転勝利となった昨日のW杯ドイツ戦を見ていたので、

「ドイツ戦の逆転勝利でしょ、いや~私も、ガッツポーズしながら見てましたよ~」

と返したところ、

「いつも、普段、あんまり良いことがないから、久しぶりに、いい気分になりました・・・」

と、ぽつり、とお答えがあった。

 その方の仰る「普段あまり良いことがない」というのが、日本全体のことなのか、彼女の人生のことなのかは、私には、はっきりしなかった。

 でも、サッカー日本代表の活躍が、様々なところで人々に感動や勇気を与えている事実だけは、痛いほど実感できた、今朝の出来事なのであった。

 

上高地

 上高地は、黒部峡谷と並んで、日本で僅か2箇所しかない、特別名勝・特別天然記念物の双方に指定されている、景勝地である。

 30年以上前の学生時代にバイクで出かけた際には、河童橋のたもとまでバイクで乗り入れることが可能だった。釜トンネルは狭いだけでなく上りが、かなりきつくて驚いたが、それを抜けた後は素晴らしい景色を堪能しながら走った記憶がある。ただ、自家用車でかなり渋滞していたのは事実であった。

 河童橋のたもとで景色を見ていたら、1人のおばちゃんにシャッターを押してくれと頼まれ、いいですよ~と答えたところ、「そしたら私も」「○○さんがするなら私も」・・・・と20人近いおばさん集団全員にシャッターを押すよう依頼されたというなんとも困った体験もしたものだ。

 現在では、通年自家用車規制がなされているため、一般車両は釜トンネルに入れない。長野県側なら、沢渡駐車場、岐阜県側なら、あかんだな駐車場に車を止めて、バスかタクシーを利用することになる。立派なトンネルもできており、かつてはつづら折りのヘアピンカーブを幾つもこなす必要があったが、その状況は、今は大きく改善されている。

 昼間の上高地も、もちろん美しいが、もし可能なら上高地に宿泊することをお勧めする。

 多くの観光客が帰った後の静かな河童橋や、天気が良ければ、焼岳の残照、月光に浮かぶ夜の穂高連峰、早朝の大正池の雰囲気など、宿泊した者でなければ体験しにくい景色が、上高地には多いのだ。

 立地条件から、設備やサービス以上の料金が求められる上高地価格になってしまうのは残念だが、お天気に恵まれれば、泣きたくなるような景色に出会える可能性が高いと、私は思う。

焼岳の残照(2022.11.06)