エキサイティング!~法曹人口部会

 本日、司法改革推進本部の法曹人口部会がありました。

 若手の意見も取り入れるということで、会長からの特別委職で、私以外に若手の委員が18名入ったはずですが、若手はあっという間に出てこなくなって、今では実際に会議に出てこられているの方は4~5名くらいではないでしょうか。

 弁護団会議が長引いたため、少し遅れて行ったのですが、行った甲斐がありました。所要で参加されていた何人かの先生が帰られた後ではありましたが、最後の20分くらいに、人口増容認派の先生と、反対派の先生(その他の先生もいらっしゃったかもしれませんが)で大激論になったのです。

 ・これだけの就職難があるのにどうしてこれ以上弁護士増員が必要なのか、

 ・弁護士にとってペイするニーズとペイしないニーズが存在し、その両方がニーズではないか、

 ・確かに弁護士はペイしないニーズも人権救済の観点から受任してきた場合もあるが、それは、自分の生活は維持できる収入があったからではないか、 今後は自分の生活すらも維持できない可能性があるのではないか、

 ・食えないかもしれないというだけの理由で人口減を言っているのではないか、

 ・ニーズがないのに増やす必要はどこにあるのか、

 ・質の低下の問題に加えて、優秀な人材がこのままでは法曹界に来ないのではないか、そうなった場合に弁護士制度、司法への信頼はどうなるのか、

 ・政治的判断の結果ではないのか、

 ・状況が変わったのだから、増員もそれに合わせて、減らすべきではないのか、日弁連執行部はそういっていたではないか、

 ・ロースクール生をどう救済するのか、

 などなど、さまざまな意見が飛び交い、非常にエキサイティングでした。たぶん、傍聴していれば物凄く面白かったのではないでしょうか。

 私も、そんなに増員が必要だとおっしゃるなら、先生自身がイソ弁並みの給料にして、新人を雇ってあげればいいじゃないですか、等と 若干失礼に当たるかもしれない意見まで言わせて頂きました。

 容認派には、(大阪弁護士会会長クラスと言っていいくらいの)重鎮の先生もいらっしゃいましたが、若手からの辛辣な意見に対しても、賛成・反対は別にして、聞き流さずに耳を傾けようとはしてくれました。重鎮の先生だからといって、私のような若輩が意見を言っても頭ごなしに否定したりするのではなく、話を一応きちんと聞いて下さいます。

 (現実についての認識の程度に差はありますが、)少なくともこういう点は、先輩の先生方は立派だなと、いつも思います。

 若手も重鎮も同じ土俵に立って弁護士の未来について討論が心おきなく出来る、そういう自由闊達な空気がもっと弁護士会内部に広まってくれれば、弁護士会の動きも違ってくるのかもしれませんね。

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