しつこいぞ!反捕鯨団体

 先週末、田舎に帰省した際に、南紀州新聞という地方紙で知ったのだが、アメリカの某反捕鯨団体が、10名ほどでやって来て、太地町に抗議行動を行っているとの報道があった。

 報道によると、彼らの言い分は「海の動物たち、自分たちの健康を尊重しなければならない。イルカ肉は水銀で汚染されていることを知るべきだ。」、「牛や豚には家畜としての歴史があり、人道的に殺す方法が確立されているが、イルカは人道的に殺すことができない。」等とめちゃくちゃな持論を展開しているそうだ。

 イルカ肉が水銀で汚染されているのであれば、その汚染源を取り除くのが先決だろう。それが真にイルカを愛するってことだ。なんで反捕鯨団体に太地町民が健康の心配をしてもらわなければならないんだ。余計なお世話だ。コレステロール値の詳しいことは知らないが、他の国の人間のことを心配するくらいなら、「牛肉は、鶏肉に比べてコレステロールが高くて健康に悪い。アメリカ人はもっと牛肉のコレステロール値のことを知って自分の健康を尊重しなければならない。」と主張して、牛肉を食べるなとアメリカ人に説いて回らないのは何故なんだ。チベットなどで飲まれているバター茶は塩分が多くて健康に悪いから飲むなと説いて回る人間がどこにいるんだ。チベットの人の健康はどうでも良いのか。

 人道的に殺すことができるかどうかが、捕鯨の可否基準であるならば、人道的にクジラを殺すことができればいいわけだ。その基準がおかしいことは子供だって分かる。極論すれば、人道的に殺すことができるのであれば、人だって食べていいことになりかねない。そんなのおかしいだろう。それに人道的な殺し方ってなんなんだ。動物を食べ物として命を奪う意味では変わりはしない。

 家畜を強調するのであれば、養殖すれば文句は言わないわけだ。家畜としての歴史を振り回すのであれば、イルカ・クジラを食物としてきた歴史はどうなるんだ。結局自分たちの歴史だけ尊重しているんじゃないか。家畜家畜と言うが、家畜からしたら、自分たちを育ててくれて、信頼している人間から結局殺されることになるんだ。却って無念なんじゃないのか。

 もはやここまで来れば、連中の真の意図は、映画の宣伝を主目的としたパフォーマンスを行うための言い訳、こじつけの理由、に過ぎないとしか思えない。

 先日TVでThe Coveの監督が、パフォーマンス目的で漁業スーパーに入ろうとして拒否された際に、「飲み水を買いたかっただけなのに」等と白々しい言い訳をしていた。太地町には多くの自動販売機もあり、飲料水くらい売っている!本当に水を飲みたいのであれば、どうして自動販売機で買わないんだ。お金がないなら公園で水の出るところもあるはずだ。

 The Cove映画関係者や、反捕鯨団体のやりくちは、日本国内で話題作りを行い、反捕鯨気運を盛り上げ、さらに映画で収入を得てやろうとするさもしい根性が透けて見えてしょうがない。

 反捕鯨団体のパフォーマンスに、太地町民はうんざりしている。

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