独り言

 今日、○○警察での接見を終えたのは、多分夜10時を回っていた、と思う。

 留置管理の警察官の方に、遅くまですみません、と挨拶して外にでると、ひんやりとした風が吹いていた。商店街を通る道だが、時間のせいか、かなり閉まっている。

 おそらくここから、自宅まで帰ると、夜中の12時近くか、少しだけ明日になるだろう。

 馬車がカボチャになっちまう前に、帰りたいものだと思って、人通りの少ない通りをあるきながら、ふと見上げると、少し太めの半月がかかっていた。

 よくみると、半月の左下の方に小さな星が見えた。

 半月とはいえ、相当強い月の光に負けず、しかし、おそらく99%の人には気づかれずに、、小さな星はだまって光っているのだろう。

 その星を見つけたとき、ほうっと、ため息が出た。そして、明日は明日で、新しい一日だ、と思った。

 そう思った理由は、帰りの電車に乗っているいまでも、何故だか、はっきりしない。

 しかし、理由などなくてもいいのかもしれない。

 そう思いつつ、電車に揺られている。

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