一枚の写真から~84

アイスランド・シンクベトリル国立公園

地殻が生まれ出てきている大西洋中央海嶺が地上に現れた箇所であり、片側がユーラシアプレート、もう一方が北米プレートとなる。

年間数センチずつ広がっているそうで、アイスランドの島自体も年間数センチずつ広がっていることになる。

小学生の頃、夢中になって読んだ、ジュール・ベルヌの地底探検(地底旅行)では、確か、アイスランドの火山口が地球の中心への入口であるとの暗号文が物語の発端だった記憶がある。

地下のマントル対流から地殻が生まれ出ている場所であるなら、地球の中心とも繋がっていてもおかしくはないのだが、ベルヌの時代は、まだウェゲナーの大陸移動説が支配的になる前のはずなので、ベルヌの発想には何らかの直感が働いていたのかもしれない。

私は、なんとなく感傷的になって、手袋を外し、両側の壁を素手で撫でてみたが、何れもとても冷たい岩の壁だった。

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