年甲斐もなく・・(ライセンス取得記8)

 S弁護士は社会人なので、当然土・日にサーキットに出かけることになる。
 4月の下旬の土曜日に、OIRCの入会講習を予約し、当日、高速に乗って出かけることになった。
 中国道がかなり空いているとの情報があったので、名神→新名神→中国道と高速を乗り継ぎ、ナビの示す作東インターで下りる。そこからサーキットまで一般道を走るのだが、途中1車線しかなく、対向車と容易にすれ違えない狭路のあるルートだったので、狭い道が苦手な方や大型の車の方は、美作インターの方が、安心だと思われる。

 サーキット入り口には、入場ゲートがあったので、教わったとおり「入会講習に来ました」と告げると、確認のためフルネームを求められた。その後、ピット割の紙をくれた上で、丁寧に事務所への行き方を教えてくれた。

 サーキットでは既に甲高いエキゾーストノートが響いている。
 休みの日の午前から、サーキット走行をしている人たちがいる。今までこんな趣味の方々がいるなんて想像もしていなかったなぁと、自分の了見が大したことがないことを再認識したS弁護士だった。

 事務局で、入会講習に来たことを告げると、講習場所等を教えてくれ、その後の段取りまで再度教えてくれた。
 入会講習→体験走行→OIRC入会完了→スポーツ走行申込(代金支払)→ゼッケンをつけてスポーツ走行→Aライ申込、おさらいすれば、こういうことだ。

 講習開始は10:30~であり、まだ講習会場のドアの鍵が開いていないようだったので、サーキット走行をしている二輪を眺めたりして時間をつぶす。

 二輪でぶっ飛ばしている人たちは、何を考えて走っているのだろう。他人より速く走れたところで、特に何か利益があるわけでもない。自分の限界に挑戦し、その限界を上回ることが楽しいのかもしれない、等と考えたりする。

 講習開始5分前に講習会場に入る。先に親子と思われる2人組、その後、何人かが入ってきて、大体私も含めて6~7人が講習を受講するようだ。いずれも私より、はるかに若そうな人ばかりである。

 講師の方が時間どおりに入ってきて、資料を配付する。
 OIRCスポーツ走行のススメという小冊子
 サーキットコース概要、走行上の注意事項等を記載したA4の資料2枚等である。

 座学の講義は、二輪・四輪双方の解説を同時に行う。

 サーキットライセンス関連の知識、スポーツ走行の予約方法、各走行枠の分類、走行上のルール、安全走行のための注意点、車両規定、ピット利用方法、コースイン、ピットインの方法、スロー走行する場合の注意、コースアウト・スピン等を起こした場合の対処方法等が解説される。

 速く走る方法ではなく、いかに事故を起こさずに、安全に走行するかについて多くの時間をかけて説明される。途中、休憩をはさみ、シグナルフラッグの解説もある。

 約1時間半の解説が終わり、簡単なテストがある。私が渡されたテストには「4輪OIRCテスト」と書いてあったので、2輪は違う問題が出るのかもしれない。

 基本的には、シグナルフラッグの意味を分かっているかということが中心の問題で、僅か10分前に解説された内容なので、簡単である。提出後すぐに採点して返してくれる。仮に間違っていても、講師の方が指導(誘導)されていたようなので、全員合格は、まず間違いないテストである。
 

 筆記テスト合格の後のサーキットの慣熟走行は、走行枠の合間に行われる。
 指定された時間にコントロールタワー近くに集合し、コースに入る。二輪は四輪の後について走るよう指示が出る。ヘルメット・グローブは無しでもよかったと記憶している。

 ピットから先導車に続いて、本コースに入る。

 最初はゆっくり目だったが、二週目はそこそこ速度を上げて走ってくれる。バックストレートではノンビリしていると置いていかれそうだった。

 ここを、セナやシューマッハが走っていたのか、と思うと感慨深い。

 またTVで見るF1サーキットは、そこそこコース幅は広いんだろうと思っていたが、実際に走ってみるとコース幅は比較的狭く感じた。

 走ってみて最初に感じたのは、道路のμ(ミュー、摩擦係数)が高そうだということである。一般道でハンドルを急に切るとタイヤが滑ることがあるが、あくまで感触であるが、タイヤが一般道よりも滑りにくく感じる。しかし、その分、ロードノイズは大きめである。

 二週目の終盤に、先導者がウインカーを出してピットロードに入り、慣熟走行は終了する。
 

 これで、OIRCライセンスは取れたはずだ。
 次は、スポーツ走行枠の費用を支払って、スポーツ走行を完了すればAライ取得は目前である。

(続く)
 

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