大阪弁護士会には、平成12年度に設けられた新規登録弁護士研修制度があり、平成12年度以降に大阪弁護士会に新規登録する弁護士は、その研修を受講する義務を負っている。
そもそも、新規登録弁護士研修制度は、実務家としての弁護士が最低限必要とする基本的知識及び能力を具備させることを目的として、大阪弁護士会会則で受講義務が定められているものだ。
したがって、この研修を履修していない会員は会規違反を続けていることになる。
ところが令和2年1月時点で、上記の新規登録弁護士研修制度の未履修者は1039名で、履修を完了しなければならない者のうち、なんと38.2%が未履修者になっている。
要するに、大阪弁護士会に所属している弁護士で、新規登録弁護士研修を受講しなければならないはずの者のうち約4割弱が会規を無視しているということになる。法律家として情けない数字と言わざるを得ない。
資料によれば、特に未履修者の割合が高いのは60期代後半の弁護士となっているそうだ。
未履修者からすれば、面倒くさいかもしれないし、既に知っていることだとタカをくくっているのかもしれないが、研修を受けてみれば何か一つくらいは役立つノウハウは見つかるものだ。
むしろ、新人弁護士の状態では知っていることの方が、たかが知れているものなのだ。
法律家なんだから、自分の所属している弁護士会の研修規則くらい守ろうよ。
新人弁護士の頃から会規をナメているようでは、遵法精神に甘さがあるという可能性もあるし、将来さらに身勝手になって問題を起こしてしまう危険性も高いと思われちゃうぞ。