68期司法修習生採用のお願いがきました。

 7月10日に日弁連会長名義で、8月4日に大阪弁護士会長名義で、それぞれ68期司法修習生の採用を求めるお願い文書が配布されている。

就職状況は依然として厳しいそうだ。

 裁判所の新受事件数はどんどん減少しているし、これから人口も減少に向かう日本で、固定経費を増やせと言われてもそりゃ普通の事務所じゃ無茶でしょ、というのが私の正直な感想だ。

 大阪弁護士会の常議員会でも言ったことがあるのだが、就職難を解決することは、私に言わせりゃ簡単だ。大幅増員賛成の弁護士の事務所をリスト化して教えてやれば良いだけだ。

 何の展望もなく弁護士の大幅増員を叫んでいるはずはないだろうから、きっと新人弁護士の活躍できる場面を知っているだろうし、まさか、増員だけ叫んでおいて、「就職は自己責任」なんて二枚舌を使う弁護士でもないだろう。当然、大幅増員による弊害もご自身でお引き受けされる覚悟くらい持っておられるだろう。

それが言行一致というモンだ。
責任ある態度ってモンだ。

 だとすれば、大幅増員賛成の弁護士さんは、自分の収入をイソ弁並みに下げたって採用してくれたっていいはずだ。自分で採用もせずに、ごく一部の成功している若手を引っ張ってきて、成功例として紹介するだけですませるなんて、お茶を濁すようなことはしないはずだ。

 幸いなことに、大幅増員を叫んでいる弁護士の多くは、法科大学院万歳の方々だから、間違っても予備試験合格者を高く評価することもしないはずだ。むしろ、逆に予備試験合格者よりも、プロセスによる教育を経てきた法科大学院卒業者の方を高く評価してくれるはずだ。
 だって、いつも法科大学院を擁護するときにそういってるんだから間違いあるまい。

 日弁連も、大阪弁護士会も、一般会員に採用のお願いを出すのではなく、大幅増員賛成の弁護士リストを作って配布するほうがいいんじゃないの。本当に司法修習生の就職を考えてあげているのなら。

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