私はツイッターで、司法試験論文式採点雑感等に関する意見を、少しずつお送りしています。
最近、私が関西学院大学で演習を担当したときに、司法試験を目指してLSに行くといっていた学生さんからメールが届きました。
彼曰く、
追記:ツイッターで坂野先生をフォローさせていただいています。司法試験の趣旨・ヒアリングは一通り目を通したつもりでしたが、自分が選択しない選択科目は読んでいなかったので、大変参考になりました。やはり、どの科目の試験委員も同じ事を言っているなと感じました。
そこに気付けば、合格は近いような気がします。
司法試験で求められているのは、正確な基礎知識と論理力(論理的表現力を含む)です。
各科目の基本的な部分について、正確な知識 (「正確な」という点がポイントです)は、必要です。司法試験短答式試験の過去問20年くらいは問題を覚えてしまうほど、やり込むべきです。結局は、基礎的な知識を、手を変え品を変え、聞いているだけに過ぎないことがよく分かると思います。
特に新司法試験の短答式試験は、素直になってきているようなので、正確な基礎知識は時間短縮の面でも大きな武器になるはずです。
よく、旧司法試験短答式試験は難問・奇問であったかのようにいわれますが、聞かれている知識自体は基礎的なものです。それに事務処理能力を試す部分が加わっていただけです。
合格が難しかったのは、受験回数制限がなく、ベテランが多く溜まっていただけの話です。そこでも正確な基礎知識を持った人は合格出来ていました。
また、知識を覚える教育を非難する方もいますが、最低限の知識は覚えておかないと、応用も利きませんし、法律相談にすら対応できません。
前例が大事な判例法の国(アメリカ等)であれば、前例を調査することの方が大事かもしれませんが、日本では前例よりもまず成文法があるのですから、その法律に関する基礎知識は不可欠です。したがって、ある程度の知識は当然必要になります。
受験生の皆さんは、まず、正確な基礎知識を身につけているかを確認し、その後は、論理的な文章を書く練習をされることが合格への一番の近道だろうと考えます。