(前回の続きです)
★あるべき法曹像について
井出氏
・司法審の法曹像である。
・日弁連の描く法曹像が見えにくい。司法改革前の法曹像と変わっていないのではないか。
・小説のように20年受けても受からないような人がいる試験が異常だったはず。知識に偏らない法曹のあり方があるのではないか。
・日弁連が司法試験合格者減に舵を切ると、日弁連は理解を得られないと思っているので心配だ。
正木弁護士
・必要最低限の法律知識を持った上で新たな分野に進出するならそれも良いが、そこまで至っていないのでは。
・井出氏の見方こそステレオタイプの弁護士像の描き方ではないか。
・逆に、法的知識が少なくても実践知でよいという法曹像のイメージが湧かない。
河野氏
・司法審の描き方が間違っていたのではないか。
・日弁連も司法審路線に乗って旗を振ってしまったので、どうして今さら、司法試験合格者減少を言い出すのかという形になっているのではないか。外に向かってそう言うなら、同時に今までの日弁連のとらえ方が間違っていたことを認めるべきだ。
・当時は市民のための司法改革であり、そのために日弁連が主導するべきと考えていたのではないか。
・社会の隅々まで法の支配を及ぼす、弁護士は社会生活上の医師、という描き方が間違っていたのではないかという検討をする必要がある。
・国民の理解が得られないと黙り込むのか、司法審の態度とそれに乗った日弁連の態度が間違っていたことを認めるのかが問われているのではないか。
(続く)