少年事件の審判書

 少年事件では、審判が行われてその場で審判の結果が出る。つまり、裁判官主導で、裁判官がいろいろ少年や少年の保護者に尋ね、その場で、結論が出る。

 結論として、少年院送致の決定であれば家に帰れないし、保護観察や試験観察の決定なら家に帰れる。もちろん、その決定に対して不服があれば、抗告できる。

 ところが、少年事件を抗告しようとしたときに、一番厄介なのが、抗告申立書に具体的な理由を明示しなければならないということだ。大人の刑事事件のように、不服だから控訴します、とだけ書いた控訴状を提出して、おって控訴趣意書をじっくり考えて(といっても期限はある)出せばいいわけではない。決定を受けてから14日以内に具体的な抗告の趣意を明示して抗告申立をしないと、不適法棄却を受けてしまうのだ。それだけでもかなりタイトなのだが、この厄介な抗告をさらに難儀なものにしてしまう事情がある。

 それは、少年審判の審判書が直ちに作成されていないことが多いということだ。特に抗告審から受任した際には、裁判官がどこに注目して、どのように審判を行い、どういう理由で決定を下したのか、ほとんど分からないため、審判書がないと抗告申立を構成することは至難となる。

 そこは、経験上、審判書は調査官意見や鑑別技官の意見の引用をまとめたものが多いことから、想像して書くことになるのだが、もし、審判書が全く違う内容を理由に判断していた場合は困る。少なくとも、少年事件に於いて審判後、2日以内には審判書を出して欲しいと付添人としては思う。

 ただ、実際には、今依頼されている事件のように、審判後10日以上経過しても審判書が出来ていない場合もあり(あと4日しかないんだけど!!)、そのような場合は極めて難渋する。お忙しいのは分かるが、裁判官も「不服があれば抗告の申立てできます」というだけではなく、きちんと審判書を作成して頂きたいものだ。

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