レンタカーで、ニュージーランド旅行をしたことがあるが、ワナカからラズベリークリークまでのダート道で、日本で全く見たことがない道路標識を見かけたことがある。
黄色の標識に黒の文字で「FORD」と書いてある道路標識だ。
FORD?、フォード?、アメリカ車?くらいのイメージしかなかったため、なんのことか分からなかったが、その標識のたっているところを見ると、道路を直角に横切って小川が流れている。つまり、真っ直ぐ進行しようとしている道路を左から右に小川が横切っているのだ。道路はダート道なので、ここまで走ってきたダートが寸断され浅瀬となり、浅瀬の向こうに道の続きがある。
借りた車は、SUVじゃなくて、トヨタカムリ(セダン)だ。幅はそう広くはない浅瀬とはいえ、あまり深い浅瀬?は渡れない。
一旦自動車から降りて、さわやかな水の音を立てて流れる小川の深さを確認したところ、どうやら3~40㎝ほどのようだ。
これならなんとか行けそうだ。
急に深くなっていないことを祈りつつ、途中で止まらないよう勢いをつけて渡ることになった。
そのような標識があるFORDをいくつか乗り越え、ラズベリークリークまで到着したが、夕暮れ時などで標識を見落としたら、結構大変な目に遭いかねない道だった。
国立公園内で自然に配慮してそのままFORDを残しているのだろうが、自然の領域に、こちらが触れさせて頂く分、気をつけていかなければならないということだとも思った。