日弁連会長選挙の今後~その2

再投票となった日弁連会長選挙だが、本日の日弁連ニュースによると、再投票の公示は2月18日、再投票日は3月10日に指定されたようだ。

 弁護士の方の中には気付かれた方も多いと思うが、日弁連ニュースは、会長選挙期間中、その前後も含めていつもよりも、ひんぱんにFAXで流されてきている印象を受ける。

 日弁連ニュースは表向きは、日弁連のFAXニュースだが、内容は現執行部が発行しているだけに、現執行部はこんなに頑張っていますよ、と言いたげな内容が多い。

 これは、執行部派の候補者に有利に働く可能性がある。意図的なのかどうかはともかく、現在の日弁連執行部の頑張り・成果(?)を伝えているのだから、「ふ~ん、日弁連執行部も頑張っているな」、という印象を与えられれば、その流れを汲む候補者に有利にならないわけがない。

 その反面、日弁連新聞は、修習生や新人弁護士が法科大学院在学中にどれだけの借金をしたのか等のアンケート結果(1,000万円近い借金を抱えてしまった人もいるそうだ)や、このままのペースで合格者が推移した場合最終的にどれだけの法曹人口になるのか(もし3000人合格なら、将来的には法曹人口は130,000人以上になるとの試算もある。全国の警察官の人数の半分よりも増加するのだ。その大部分を占める弁護士が、食うに困り街をうろうろして事件のネタを捜している社会が果たして健全なのだろうか。)等のデータを持っているくせに、ちっとも明らかにしてくれない。

 主流派が進めてきた司法改革の大きな問題点だし、主流派候補の合格者現状維持主張にとってマイナスに働く危険があるからだ。

 だから、表だってはそう見えないかもしれないが、日弁連万歳の日弁連新聞の乱発は、主流派の候補者にとっては、遠くからの援護射撃くらいにはなるだろう。

 選挙期間中は、候補者による書面の配布は極めて厳しく制限されるそうだ。そうだとすれば、日弁連新聞も、もしその発行頻度が、私の思い違いではなく、現実に異常な頻度になっていたのであれば、問題が大きそうである。

 さて、相当厳しい日弁連会長選挙の規制の中にあって、何故だか事務所への訪問と電話による投票依頼は、許されているようだ。

 私は、この事務所訪問と電話依頼は、選挙の大きな問題点の一つだと考えている。

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