よくぞ言ってくれました!!

 私が今年の7月23日から8月8日にかけて、7回シリーズで書いた「余計なお世話??」と題する、在日米国商工会議所の「法曹人口増加の提言」についての、私なりの反論があります(以下のリンクをご参照下さい~米国商工会議所の意見については7/23付け私のブログにリンクを貼っております)。

http://www.idea-law.jp/sakano/blog/archives/2009/07/23.html

http://www.idea-law.jp/sakano/blog/archives/2009/07/24.html

http://www.idea-law.jp/sakano/blog/archives/2009/07/28.html

http://www.idea-law.jp/sakano/blog/archives/2009/07/29.html

http://www.idea-law.jp/sakano/blog/archives/2009/07/31.html

http://www.idea-law.jp/sakano/blog/archives/2009/08/05.html

http://www.idea-law.jp/sakano/blog/archives/2009/08/08.html

 私が批判した、在日米国商工会議所の意見については、千葉県弁護士会でも問題になっていたらしく、千葉県弁護士会が反論を書いて提出されたそうです。(千葉県弁護士会の反論の全文は、下記のリンク参照。このPDFファイルは兵庫県弁護士会の弁護士武本夕香子先生から頂きました。)

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 さすが千葉県弁護士会の方々が真剣に作られただけあって、私の稚拙な反論よりも極めて論理的且つ説得的に反論されているように思います。特に、最後の「3 おわりに」の部分は、まさに言いたいことをズバリ指摘しておられるものであり、胸がすく思いが致しました。

 若干引用させて頂くと、

 「(前略)、(粗製濫造された弁護士による)被害は弁護士を選択することの困難な一般国民に及び、他方、大量増員によって利益を受けうるのは、弁護士を選択する知識と能力のある大企業等に限られるのである。一般国民にとって粗製濫造の防止こそ、「決定的に重要」なのである。」

 「(今回の意見書がアメリカの日本国内での自由な経済活動を要求する年次改革要望書の一環であることを指摘して)自国のためだけの身勝手な政策の押しつけは、米国の尊重する公平と独立という精神に大きく反するのではないか。」

 そして最後が、最も痛快です。

 「貴会議所が日本国内で活動する米国系企業により組織されるものであるにしても、日本の司法制度のあり方は日本国民により議論されるべきものであり、内政干渉に等しい言動は厳に慎むべきである。仮に、貴会議所が日本政府に「勧告」(recommendation)するのであれば、米国における大量弁護士の問題点、具体的には競争原理の徹底(競争至上主義)のもたらした弊害などを明らかにし、わが国が、弁護士がジョーク(joke)の対象になる米国のような状況に陥らないような提言をすることである。」

  相手が誰であれ、正しいと信ずることを、臆せずに、きちんと述べる。それは、当たり前でありながら、実際にはなかなか困難を伴う行動です。少なくともこの点に関して、そのような行動が、きちんとできている千葉県弁護士会は、素晴らしいと思います。

 よくぞ言ってくれました!!

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