ちょっと期待はずれ?「明日の司法を語る会」

 先日、「明日の司法を語る会」というシンポジウムに出てきました。大阪弁護士会でまかれたビラも40期以降の若手の方へというものであり、執行部に若手の意見を反映させる目的もあるように書かれていたので、参加してみたのです。

 会の代表者(世話役?)は、明賀英樹先生でした。この時点で、私としては??という気がしました。明賀先生ご自身は40期以前の方ですし、私達が平林正剛前日弁連会長に質問状を送ったときに、木で鼻をくくったようなお返事を頂いたのは当時日弁連事務総長であった明賀先生からだったからです。

 若手のパネリストの方が順番にお話しされ、それについて会場の意見を募るという会でした。結構な若手の人数がいるようで、私としても、これだけ若手がいれば、議論が白熱するのではないかと、内心期待したものでした。

 残念ながら、司会の先生が会場の若手に意見を求められても、積極的に意見を述べようとする若手の方は殆どおられません。「執行部にもの申す」つもりで集まったはずの若手達だと思っていたのですが、どうもそうではなかったのかもしれません。この点で、ちょっと期待はずれであったことは否めません。

 あまりに議論が出ないので、仕方なく私も何度か執行部への苦言を申し述べさせて頂きました。

 途中で、大阪弁護士会畑会長も、入ってこられ、議論を聞いておられました。会長という忙しい職にありながら、若手の意見を聞こうという会に出てこられた、そのフットワークの軽さに驚きました。

 その後、日弁連執行部関係からもお客さんが来られていたようで、その方々が、「大阪ではこんなに上に向かって忌憚のない意見を言うのだ、ということに感心しました」という趣旨の言葉を述べていたことが印象的でした。

 私に言わせれば、「上に向かって」という意識自体がもう既に時代遅れだと思っています。そういう姿勢で、「若手に意見があれば聞いてやってもいい」という考えなら、執行部にいる価値はないと思います。若手の意見を聞きたいのであれば、「出てくれば聞いてやる」という姿勢ではなく、若手の間に入っていってその意見を直に聞くべきでしょう。そもそも執行部は弁護士の全体ために働きたい人たちが、集まっているはずです。その方々が、自分たちが上にいるのだという意識で若手の意見を聞こうとしても、その時点で若手としては、しらけてしまいます。

 仮に、今回沢山集まっていながら全く意見を述べようとしなかった方々が、人数集めの動員をかけられていたのであれば、そういうやり方自体が既におかしいことを知るべきです。執行部に危機感を持ってもらうのであれば、むしろ動員などせずに、あなた達の考え・やり方で若手の意見を聞こうとしましたが、全く集まりませんでした。これは、あなた達が見捨てられているということですよ、と知らしめた方が良かったのかもしれません。 

 ただ、救いとしては畑会長が、こういう若手の意見を聞く会は、勉強になる、今後もやれればいい、という趣旨の発言をされていたことです。

 リップサービスではなく、本当にそうお思いなのであれば、若手の意見を聞くプロジェクトチームでも作って頂けないでしょうか?

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