恥を知れ!

 毎日放送で、弁護士の就職難が取り上げられていました。

 頑張って弁護士になった方が就職がなく、仕方なく、いきなり独立しておられる状況を紹介していました。彼は、事務員も雇わず自分一人で事務所を運営し、毎月25万円の売上を上げますが、経費を差し引くと毎月20万円の赤字だそうです。生活を切りつめ、貯金を取り崩し、両親に援助を願ってなんとか、弁護士稼業を続けている様子でした。非常に危険な状態です。経済的にも仕事的にもです。仕事面で言えば、いきなり独立する弁護士は、医師に例えれば研修医期間を経ずに、いきなり第一線で手術をやることに近いといっても言い過ぎではないでしょう。

 つまり、何度も言ってきましたが、完全に弁護士需要がだぶついているのです。しかも、昨年就職活動中であった新・旧60期の修習生ですらこの有様なのですから、次の61期の就職は極めて困難を極める方が続出するでしょう。大阪弁護士会の就職相談では、50人程度の募集に、320人が参加するという異常事態になっています。今直ちに、増員を停止しても、今までのスピードで弁護士のだぶつき状態は進行し続けます。

 それにも関わらず、放送中に日弁連副会長は「ニーズの調査を今やっているところだ」などと、完全に寝ぼけたことを言っています。すでに、日弁連の行った企業へのアンケートで弁護士のニーズがないことは明らかになっています(昨年11月28日のブログをご参照下さい)。

 日弁連執行部は自分たちで行ったアンケート結果すら隠ぺいして、問題を先送りしているとしか思えません。おそらくもう少しで任期が終わるので、何とか任期中に問題を明らかにしたくないのでしょう。なんて情けない執行部なのでしょうか。

「恥を知れ!」

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