先日のブログで、年間の弁護士会費50万円以上と書きましたが、同期で金沢で開業しているネクスト法律事務所(http://homepage2.nifty.com/next-law/index.htm)の細見孝次弁護士から、誤っていると指摘を受けました。なお、細見弁護士はダスキン大肉まん訴訟においても中心的な活躍をされた優秀な弁護士です。私の郷里の女性を奥さんにされていることからも親しくお付き合いさせて頂いております。
大阪弁護士会では、基本会費は(日弁連会費を含めて)50万円程度ですが、隠れ会費が驚くほどあって、弁護士会にピンハネされているというのです。細見弁護士によると、法律相談に一度派遣されると弁護士会から一回につき12000円~16000円支給されますが、実は大阪弁護士会に1.5万円から2万円をピンハネされた残りが支給されているだけなのだそうです。
また、弁護士会経由で依頼が来た事件については、弁護士着手金・報酬にそれぞれ7%の負担金が課せられます。これまで裁判所から依頼されていたはずで殆どボランティアに近い国選の刑事事件も5%の負担金を弁護士会に納める必要がありますし、裁判所から直接依頼が来る破産管財事件でもなぜか7%の負担金を大阪弁護士会に納入する必要があります。(私もこれらの点を忘れていました。)
確かに細見弁護士の指摘からすると、大阪弁護士会は隠れ会費を含めて相当高額な弁護士会費を徴収していることになり、その会費を背景に考えれば、(私は建設に反対しましたが多数決で建設が決定した)豪華な弁護士会館を大阪弁護士会の執行部が建設する気にもなっても不思議ではありません。細見弁護士は、金沢弁護士会に登録替えする直前に試算したところ、少なくとも年間100万円くらいは弁護士会費を支払っていることが分かったそうです。
細見弁護士によると、金沢弁護士会は、大阪弁護士会のように隠れ会費のない明朗会計で、月額約5万円だそうです。それでも隠れ会費を含めて支払っている大阪弁護士会の会費より相当安いと思えるそうです。
これからは、経営者弁護士の事務所に居候する弁護士(イソ弁)から、事務所の軒先を借りるだけの弁護士(ノキ弁)が多くなり、さらには就職できず自宅でいきなり開業する弁護士(タク弁)が増加するそうですが、いずれ大阪弁護士会のような高額な弁護士会費を平気で徴収している弁護士会では、若手の反乱が起きるかもしれません。