京大答練

 私が司法試験を受験していた頃に、京大の司法研究会というところが主催していた答案練習会があり、通称「京大答練(きょうだいとうれん)」と言われていました。

 教授や司法試験合格者が出題する論文試験問題を、解答する練習会で、模擬試験のようなものと考えて頂ければ良いかと思います。但し、単に答案を作成して採点してもらうだけではなく、合格者がチューターとなって答案の検討会をしてくれるというのが、最大のメリットでした。答案の検討会では添削だけでは理解しにくい答案作成のノウハウや、合格者の視点から見た自分の答案の欠点が指摘され、また他人の答案も見せてもらえるなど、とても役に立ったことを覚えています。

 現在では法律家への道は、法科大学院が主流となりつつありますので、今でも京大答練が残っているのかはちょっと分かりません。しかし、合格者に教えてもらい、自分が合格すればそのノウハウを頑張っている受験生に伝えるという、良き伝統のようなものが当時の京大答練にはありました。

 私も合格後、他の2名の合格者の方と半年ほど検討会のチューターをしましたが、そこの検討会で頑張っていた方は、途中で就職された方を除いて、全員が合格し、法律家になりました。

 先日最後に合格された方が、2回試験に合格されたので、少し京大答練のことを懐かしく思い出しました。

 私は京大答練の他、「ニワコでドン」という変わった名前の勉強会にも参加させて頂いていたのですが、そのお話は、また後日紹介させて頂きます。

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