大阪弁護士会では、去る3月19日、法曹人口問題に関するパネルディスカッションが行われた。
パネラーとして、朝日新聞の井出さん、司法ウオッチ主催で元法律新聞編集長の河野さん、が参加されていた。増員推進派の井出さんと、懐疑派の河野さんというパネラーの構成としては、なかなか面白い構成だった。
私の手控えのメモによると、井出さん、河野さんは、自己紹介と日弁連の提言について、次のように、お話しされていたようだ。
井出氏
・記者の見方からしても、司法は遠い存在に見える。
・司法とは言い方は悪いが、社会の終末処理場ではないか、最後に登場すべきものであって、社会内で解決できる方が良いと考えている。
・例えばスモンの和解で、最高裁の可部判事が行政で解決できなかったのが問題と述べていたが同感である。
・弁護士の苦境には胸を痛めている。
・しかし司法制度改革は、事前解決型社会を目指したのではないかと思っており、そのような社会を実現するためのものと考えている。弁護士増員はそのためのインフラではないかと思っている。
河野氏
・司法審の描いたものについて疑問を持っている。
・日弁連の司法改革路線を見直すべきではないかと考えている。
・宇都宮会長が司法試験合格者1500人と更なる減員方向を打ち出したことには注目している。
・関心は更なる減員提言に移りつつあるのではないか。
・需給ギャップという市民の目線を残した提言案は評価できると思っている。
このあと、大阪弁護士会の正木みどり弁護士も交えて、
あるべき法曹像、
企業内弁護士、
司法ニーズ、
質の低下論、
法科大学院の問題、
予備試験、
給費制
等について、パネルディスカッションが行われた。
詳細については、私の手控えを元に、今後お伝えしていきたいと思う。