諏訪敦個展「眼窩裏の火事」(府中市美術館)~その1

 私は、2011年にNHK・Eテレで放送された、「日曜美術館 記憶に辿りつく絵画 亡き人を描く画家」で特集されていた諏訪敦先生の個人特集を観て衝撃を受け、同年長野県諏訪市美術館で開催された諏訪先生の個展「どうせ何も見えない」を、どうしてもこの目で見なくては!!と感じて見に行って以来、ずっと、諏訪敦先生のファンである。


 諏訪先生の版画作品「どうせなにもみえないver.3」を、諏訪先生のご厚意でお譲り頂ける機会にも恵まれ、その版画は長らく当事務所の私の執務室で、私の仕事の守り神となってくれている。

 その後、成山画廊での個展「美しいだけの国」や銀座の画廊・東京アートフェアでの作品展示、福岡市の三菱地所アルティアムで開催された個展「2011年以降/未完」も現地まで観に行っている。「2011年以降/未完」において、展示されていた「Yorishiro」(今の題名は「依代」とされているようだ。)についての私の拙い感想は、当時のブログにも記載している。

諏訪 敦  個展 2011年以降/未完 – 弁護士坂野真一のブログ (win-law.jp)

 今回、美術館では11年ぶりになる諏訪先生の個展ということで、私は、ずいぶん前から期待していた。

 昨年12月17日からの開催で、できれば早めに拝見したかったのだが、諸般の都合で、新年明けてから拝見することになった。

 ちょうど、1月8日に山田五郎さんとのクロストークイベントがあるとのことだったので、抽選に申し込んだうえで、1月8日に見に行けるように予定を組んだ。当たれば当たったでトークイベントを見れば良いし、どっちにせよ見に行くのだから、外れたら外れたで構わないではないか。

 基本的に東京は人が多すぎて好きではないので、他に東京での用事は入れず、この個展のためだけに東京に行くことにしたのである。

 諏訪先生のツイッターによると、トークイベントの抽選倍率は激戦だったようで、残念ながら私は抽選に外れてしまった。
 しかし、それはそれ。
 諏訪先生の作品を一度に多く観られる好機を逃す手はない。

 また、諏訪先生は、展示方法にもこだわっておられるようで、諏訪市美術館でも照明と音響を合わせて展示空間そのものを演出しておられた記憶があるから、その点についても個人的には少し期待している部分もあった。

 開催初日から1ヶ月も経っていないにもかかわらず、この個展は、各種メディアやSNSで取り上げられ、美術界だけでなく各界に大きな話題と衝撃を与えている様子が伺えた。
 
(続く)

(入場券のデザイン。右側は非売品の招待券。)

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