日弁連副会長については、東京三会、大阪の会長が兼務することはよく知られているところだが、他の副会長がどうやって選出されているのかは意外と知られていないかもしれない。
私自身、日弁連代議員として、日弁連副会長を選出する代議員会に出席している者であるが、代議員会の前に、選挙によらずに選出する場合の参考資料として副会長候補者の一覧表が送付され、代議員会では規程上選挙により副会長を選出するのが原則でありながら、必ず動議が出て選挙によらず、事前配布の候補者が当選するはこびとなっている。
ところが、その事前配布の候補者をどうやって決定しているのかについては、代議員になっても知らされることはなかった。
今日、常議員会で、近弁連で来年度(令和3年度)の日弁連副会長を推薦する単位会について、従前の申し合わせ・ローテーションを参考に討議したとの報告があったので、その申し合わせやローテーションを具体的に教えてほしいと質問してみた。
担当副会長がちょっと明確に答えられなかったので、川下会長が直々に、答えてくださった。
川下会長の説明で、近畿弁護士連合会に所属する大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・和歌山での、日弁連副会長の選出順序が私にもようやく理解できた。
川下会長の説明はおおむね以下のとおりである。
まず、近弁連管内に割り当てられている日弁連副会長の席は2つである。
そして、2つのうち1つは、大規模会である大阪の会長が当確で日弁連副会長を兼務することになっている。
残りの1つの席については、近弁連の単位会を、兵庫・京都・その他(滋賀・奈良・和歌山)の3つに分け、持ち回りで日弁連副会長を出す。
つまり、ローテーション通りだと、大阪は毎年、兵庫・京都からは3年に一度日弁連副会長を出すことになり、滋賀・奈良・和歌山の弁護士会は9年に一度日弁連副会長を出すことになるそうだ。
圧倒的大規模会である大阪に日弁連副会長を全て独占させるわけでもなく、かといって会員数が異なる小規模会と大規模会を完全に同じ扱いするわけでもないので、それなりに考えられた割り当てなのだろう。
弁護士会執行部、日弁連執行部に色気がある方なら常識の範疇なのだろうが、私のように特に執行部参画に色気も持たずに生きてきた一会員としては、初めて知った知識であった。
これでは、チコチャンに「ぼーっと、生きてんじゃねーよ!」と叱られてしまいそうである。