猫か犬かと問われれば、私は断然犬派であるが、この漫画は、許せてしまう。
「猫村ねこ」というネコが主人公。拾ってくれた大好きな坊ちゃんと別れ、主人とそりが合わなくなって家を出た、テレビドラマが大好きな猫村さんは、その家事の腕前を見込まれ、村田家政婦紹介所に住み込む。猫村さんの得意料理はネコムライス。
そして、村田の奥さんからかつては財閥であった犬神家に家政婦として派遣される。いろんな意味で崩壊しつつある犬神家。近所の嫌みな奥さんとの買い物バトル。大好きなテレビドラマ、熱血刑事も最終回間近だ。
どうする猫村さん!
あとは、実際に、漫画を読んで頂く方がいいだろう。
ゆる~~~い、べた~~~~~な展開が続くが、なぜかそれが心地よい。
もともとは、インターネット上で、一日一コマずつ連載されていた漫画を集めたものであり、独特のゆる~い展開は、そのせいかもしれないが、この独特の猫村ワールドにどっぷりはまれば、不思議にも猫村さんに親近感がどんどん湧いてきてしまう。
何かに追われているように感じるとき、ちょっと立ち止まってみたいような気がするときに、手に取ると、ハマルかもしれない。
一度お試しを。
マガジンハウス社刊