視覚トリックといえば、永遠に流れ落ち続ける水や、上っても上ってものぼり続けることになる階段、不可能に交錯する物見の塔など、MCエッシャーの版画が有名です。
しかし、視覚トリックはエッシャーの専売特許ではありません。
日本で、視覚トリックや、視覚に頼ると驚かされるという要素を取り入れ、ユーモア溢れる中にも高度の完成度を持った独自の作品を、たくさん製作されたのは、グラフィックデザイナーの福田繁雄さんではないでしょうか。
日本のエッシャーとも呼ばれる福田繁雄さんは、2009年1月に他界されましたが、その福田繁雄さんの大回顧展が、現在三重県立美術館で開催されています。過去最大規模の回顧展であり、今後は、川崎市・いわき市・広島市・高崎市・札幌市などを巡回する予定とのことです。
なんだこれは。
と思ってよ~く見てみると、あっ!こういうことか!良くこんなこと考えついたよなぁ。
とか
う~む、現に存在するから作れたんだろうけど、一体どうやって作ったんだろうこれ?
と悩まざるを得ないような作品など様々の作品が展示されており、非常に面白い作品展です。視覚に訴えるものが多いため、子供さんでも十分驚きを持って見ることができると思います。
特に、作品名「ランチはヘルメットをかぶって」は、ナイフ・フォークなどを組み合わせて見事にバイクを作っています。本当に作れるの?とお思いでしょうが、ものの見事にバイクが描き出されています。
どういう作品かは、ネットなどで調べずに是非現物をご覧頂くことをお勧めします。きっと、驚かれることでしょう。
子供さんの想像力を刺激するにもぴったりですし、ちょっと足を伸ばせば、伊勢志摩も近いので、夏休みに、家族からどこか連れて行けというプレッシャーを受け続けているお父さんには、是非お勧めしたいスポットです(三重県立美術館での展示は9月4日まで)。
一般800円
高・大生600円
中学生以下無料
三重県立美術館HP
http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/art-museum/index.shtm