追跡AtoZ~漂流する主婦(サラ金被害からヤミ金被害へ)

 貸金業法改正により、ヤミ金に走る主婦たちを取材した番組だ。

 以前迷惑を掛けて友達をなくしたからこれ以上金銭的な理由で友達を失いたくない。

 子供だけには惨めな想いをさせたくない。

 夫にきちんと家計をやりくりしていると思われたい。

 こういう主婦の心の隙間に入り込み、最初は安心感を与えて貸し付け、後に過酷な取り立てを行う「ソフトヤミ金」という手口も流行っているそうだ。

 しかし、ヤミ金は犯罪である。もともと違法行為を覚悟してやっているのだから、取り立ても違法行為を覚悟してやってくる可能性がある。

 借りて、約束通り支払えていない負い目もあるかもしれないが、まず、相談することである。どのように他から借りてヤミ金に返済しようか、という相談ではなく、どう解決しようかという前向きの相談をすることだ。相手は、弁護士が基本だ。もっとも高度な法律の専門家だからだ。

 弁護士は敷居が高い、というお考えもあるかもしれないが、本当はそうでもない。ただ、私も法律相談で、「前の弁護士の先生には怒られっぱなしでしたが、やっと、ちゃんと話を聞いて頂けました」といわれたこともあるので、ごく一部であるが、態度がどうかなという弁護士がいるのは残念ながら事実なのかもしれない。

 しかし、そのような弁護士に当たってしまっても、諦めずもう一度相談してみることである。別の弁護士がきちんと話を聞いてくれる可能性は高いし、相談を聞いてくれた弁護士が受けてくれなくても、受けてくれる弁護士を紹介する制度もある。 

 まじめな方ほど、自分で何とかしなければと自分を追い込んでしまう傾向があるが、ヤミ金はこちらの弱みにつけ込む犯罪者なのだ。弁護士会や地方自治体の法律相談でも良いだろう。特に、危害を加えるなどと脅された場合は、警察の生活安全課にも相談するべきだ。

 また、多くの場合、ヤミ金も商売である。5万円回収するのに10万円の費用をかけることはまずない。また、数万円の貸し付けで、脅迫・恐喝などやってしまって懲役に行かざるを得ないなど、どう考えても割に合わない。

 悩んでいるだけでは解決しない。悩んでいる時間を相談を行う勇気に変えて、一歩踏み出して頂きたいと思っている。

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