祇園祭宵山

 今日は祇園祭の宵山だ。明日に山鉾巡行を控えて、おそらく京都は凄い人出だろう。

 私は浪人時代から今まで20年以上京都に住んでいるが、祇園祭の宵山を見物に行ったことは、数回しかない。あまりの人出のため、人すら一方通行で歩かされ、人混みが嫌いな私には、ダメージが大きすぎたのだ。

 それでも、若者たちは浴衣で楽しそうにしており、その様子を京阪電車の駅で見かけることもある。

 モードが似ているからだろう、最近、浪人時代のことをよく思い出すよ。どういうわけか楽しい思い出ばかりだな。

 そういえば今日は祇園祭の宵山ではないか?予備校の同じクラスの彼女と行きました。でもそのときのことはよく覚えていないなあ。翌年の大学1年生のときには二人そろって浴衣で出かけたんだっけな。夜店を覗き込む彼女の横顔と髪を結い上げた襟足が夜店の灯かりに照らされて幻想的にきれいだったのをよく覚えている。

 昨年のこの時期、こういうメールを闘病中にくれた、大学時代の友人も、今は、この世には、いない。

 祇園祭に関しては、俺はグライダー部で割り当てられた船鉾のバイトしていたので、あまり宵山といってもデートの記憶はないが、信國の言う「幻想的な美しさ」ということは理解できるつもりだ。女性も気付かない、女性の本当の美しさを理解できるのはやはり男じゃないかと思うぞ。

 私は、いろいろ考えたあげく、彼の祇園祭の想い出に対し、上記のようなありきたりのことしか書けなかった。

 そんなことを思い出しつつ、今年も見物することなく、宵山の夜を過ごしてしまいそうだ。

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