中秋の名月は薄い雲越しに見えたのですが、十六夜、立待ち月、居待ち月を見る間もなく、非常に強い台風が接近しているそうです。
小さい頃は、台風接近のニュースを聞くと、学校が休みになるかもしれないとワクワクしたものでした。台風の予想進路がこっちを向いていると、妙にドキドキし、予想進路が変わって他の地域に台風が向かっていくとがっかりしたものです。
しかし、仮に台風がやって来ても、何故か台風は夜に通過していくか、昼間にやってきてもそもそも休日であったことが殆どで、台風のせいで学校が休みになった記憶はほとんどありません。
学校が休みの日に台風や豪雨が来ると、2階の南の窓から、雨を眺めていたこともあります。家の裏が、小さな川を挟んで田んぼになっていたので、結構広く見渡せました。
よく見ると分かるのですが、雨は一様に降っているのではなく、瞬間・瞬間で雨の密度にも濃淡があります。それが風で動くものですから、雨のカーテンが揺らめいているようにも見えました。
雨粒は僅かな時間で地面に落ちてしまうはずなのに、雨のカーテンの揺らめきは、いつまでも終わらないのです。刈り入れ前の稲の動きにも雨の動きは同調しているようにも見え、屋根を激しく叩く雨音を聞きながら、結構飽きもせずに眺めていた記憶があります。
最近は、台風と聞くとまだ少し心が騒ぎますが、その心の動きよりも、「通勤時に濡れてしまうなぁ・・・・」という思いが先に出てきて、あまり歓迎できないようになってしまいました。
今回の台風は、まだ強い勢力を維持しているようです。
被害が出なければよいのですが。