富士山

 昨日深夜、もう寝ようと思いながら横になり、何気なくつけたTVで、厳冬期の富士山についての番組をやっていました。

 厳冬期の富士でしか眺められない、とっておきの光景として、富士山の火口の中に入ってそこから見上げる青空が紹介されていました。

 火口の中は、雪が積もってはいるものの風はなく、実際に見た人によると、火口から見上げる空がまるで鏡ではないかと錯覚してしまうような感覚になるということでした。

 私も、大学時代に、1度だけ富士山に登ったことがあります。友人3人の合計4人で、河口湖の方から5合目まで車で上り、そこから上りました。当時の若さにまかせて、ペース配分など考えずとにかく、急いで上りました。

 今は女優の酒井法子さんが、当時はまだアイドルで、ノリピーと呼ばれ、ブレイクしていた頃でした。しかし、かなりの急ピッチでくたくたになりながら8合目まで登ったときに、ノリピーグッズを売っているノリピーハウスがそこに存在しているのを見たときには、腰が砕けそうになったのを覚えています。

 軽い高山病の症状である頭痛に悩まされながら8合目の山小屋に宿泊したのですが、夜10時頃、雲が全くなくなり、それこそ満天の星空になりました。

 確か8月下旬で気温は5度だったと思います。風が強いせいか、星がものすごく瞬いて見えました。下界の方を見ると、今度は街の灯が同じように輝いています。大げさに思われるかもしれませんが、上を見ても下を見ても星空という不思議な感覚に浸ることができました。

 もうこの年齢ですから、厳冬期の富士山に登れることは多分なく、火口からの絶景を見ることはおそらく無理でしょう。しかし、身体を鍛えてもう一度くらい、「天に星、地にも星」という光景に会えないか、チャレンジしてみたいと思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です