「地底旅行」 ジュール・ヴェルヌ著

 リーデンブロック氏が、購入した古書には、古代文字の暗号文が書かれた紙がはさまれていた。リーデンブロック氏の甥であるアクセルが偶然その暗号文の解読に成功する。

 その暗号文には、昔の錬金術師がアイスランドの、とある火山の火口から、地球の中心に到達することができたという、驚くべき内容が記載されていた。

 早速二人は仲間を募り、アイスランドに向かう。果たして入り口は見つかるのか。地球の中心に到達することはできるのか。

 ジュール・ヴェルヌといえば、「80日間世界一周」や「海底二万里」が有名ですが、私が子供の頃最初に読んだヴェルヌの作品は、確か、この「地底旅行(「地底探検」という題名だったような気もします。)」でした。

 非常に面白い作品でしたので、一気に最後まで読み通した記憶があるのですが、そこで、とても印象的だったのが「アイスランドの火山口が地球の中心への入り口になっている」という設定でした。

 アイスランドに旅行しようと決めた際に、よく「どうしてアイスランドなんかに行くんだ。」といわれましたが、心の底ではこのヴェルヌの「地底旅行」の印象が埋もれており、密かに影響していたのかもしれません。それだけの影響力があった本です。古い本ではありますが、是非一読されることをおすすめします。

 なお、本とは関係ありませんが、アイスランドでは、先日ブログに書いたシングベトリル国立公園のように、地殻が生まれつつある光景を垣間見ることができただけではなく、まだ一度も人間に呼吸されたことがないと思われるほど大気が澄み切っており、人間が生まれ出る前の地球の姿に近い自然を見ることができたような気がします。治安も良く、思ったほど寒くもないので遠い国ではありますが、一度行ってみる価値がある国だと思います(但し物価は高いです)。

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