職業講話その2

 職業講話をしたしばらく後に、中学校から子供達の感想が送られてくることがあります。実はこの感想が結構面白いので、この感想を楽しみに、職業講話をしている面もあるのです。

 今回は話したいことがたくさんあったため、時間不足となり、駆け足の講話になってしまったので、結構きついこといわれるかなと思っていたのですが、概ね好意的な内容を書いてくれていて、ほっとしました。

 直接弁護士バッジを触らせて上げたので、「思ったより弁護士バッジは重かった」などの感想も多かったのですが、やはり、中学生にとってショックだったのは、弁護士の生活が決して安定しているわけではないということのようでした。

 最近は弁護士過剰のため、就職難や赤字経営の弁護士もいるという話をしたところ、「僕が考える弁護士の長所は、金持ちなので弁護士にはなりたくないと思いました。」という、ある意味正直な意見も書かれていました。

 これまでなら、自信を持って弁護士はやりがいのある仕事ですから頑張って弁護士になって下さいと言えたのですが、実際に就職難や赤字弁護士が発生している現状では、「責任も重いですがやりがいのある仕事で、たくさん収入のある方もいます。しかし、必ずしも生活が安定しているわけではありません。赤字の方もおられます。今後も弁護士が増えれば相当大変になる可能性があります。」と正直に言わざるを得ない状況です。

 誰だって、どんなに重要な意味がある仕事でも、生活が安定しない仕事には魅力を感じにくいでしょうね。魅力なき仕事には人材は集まりません。

 弁護士という職業が、今後の日本を支える子供達に、そっぽを向かれなければいいのですが。

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