おめでとう、キミ・ライコネン選手

 自動車レースの最高峰といわれるF1世界選手権で、昨日最終戦であるブラジルGP(グランプリ)が開催されました。

 F1GPでは、優勝者に10ポイント、2位に8ポイント、3位に6ポイント、以下4位から8位まで5~1ポイントが与えられ、年間の合計ポイントでワールドチャンピオンが決定します。

 前回の中国GP終了時点でのドライバーズポイントは、驚異の新人ルイス・ハミルトン(イギリス・マクラーレン)が107ポイント、昨年の王者フェルナンド・アロンソ(スペイン・マクラーレン)が103ポイント、そしてキミ・ライコネン選手(フィンランド・フェラーリ)は100ポイントちょうどでした。

 つまり、キミ・ライコネン選手は、逆転優勝するには優勝か2位に入り、しかも、マクラーレン所属の2名のドライバーが高ポイントを得られない場合に限定されるという非常に厳しい状況にありました。

 しかし、キミ・ライコネン選手はピット作戦を上手く利用して同僚のフェリペ・マッサ(ブラジル・フェラーリ)を抜き去り、見事優勝しました。そして、アロンソはフェラーリ程の速さを出すことが出来ず3位で合計109ポイント、ハミルトンはまさかのギアトラブルで7位に終わり109ポイント、ライコネン選手は優勝により10ポイントを加え、合計110ポイントで、わずか1ポイント上回り、念願のワールドチャンピオンを手にしました。

 私は、一昨年のライコネン選手の鈴鹿での走り(ものすごい追い上げの末、最終ラップでフィジケラ選手を豪快に、私の目の前でパスしました)に魅せられ、ファンになっていました。一昨年に続き昨年も鈴鹿サーキットに出向き、kimiとロゴの入った帽子とフィンランド国旗を買い求めて応援しましたが、その年は結果が出ませんでした(今年は富士SWに開催地が変わったので、観戦には行けませんでした)。

 現役最速といわれながら、ツキに見放されワールドチャンピオンに手が届かなかったライコネン選手が、ようやく手にした栄冠を、私は素直に素晴らしいと思います。

 特に今年は、シリーズ中盤にはハミルトン選手に大差をつけられ、通常では逆転不可能と思われた時期もありました。しかし、途中大事故に見舞われながらも、不屈の精神で戦い続けたライコネン選手の姿勢には拍手を送りたいと思います。

 なお、現時点でマクラーレンチームが、4位~6位を占めたBMWチーム・ウイリアムズチームの燃料の温度が規定より低かったと抗議しているようで、万一抗議が認められ4~6位の入賞者がレースから除外されると、ハミルトン選手の順位が繰り上がり4位になる(この場合はハミルトン選手がワールドチャンピオンになります)可能性もゼロではないため、手放しでは喜べません。しかし、いずれにせよ最後まであきらめない努力が奇跡的な逆転をもたらすのだということを、改めて教えて頂いた気がしています。

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