60期司法修習生考試(2回試験) 71人不合格

 今朝の新聞に、司法修習生考試(2回試験)の結果が出ていました。不合格者71名で合格率95.2%ということでした。

 昨年の59期司法修習生がほぼ同数の修習生が受験をしながら107名の合格留保者が出たことと比較すると、よく頑張ったというべきかもしれません。しかし、きつい言い方をすれば、それだけ危機感を持って頑張っても、やはりこれだけ不合格になってしまうのかとも言えます。

 一発試験なので、体調の不良やその他の原因も関係しますから、2回試験の結果だけから即断することは避けなければなりませんが、やはり合格者を増加させた結果、上位陣はともかく、下位の者の質が低下したことの、一徴表だと見ることは可能でしょう。私自身も受験生時代、司法試験で1500番程度には結構早い時期に到達しましたが、そこから上位に上がるのが大変だった記憶があります。もしその頃に1500番くらいで合格していたら、何も分かっていないまま2回試験を受験していたかも知れず、まかり間違って弁護士になってしまっていたらどうなっていたかと少し怖さを感じます。

 昨年までの合格留保制度(不合格の科目だけ追試を受けられる制度)がなくなりましたので、不合格者の方は、次回の司法修習生考試を受験して全科目で合格しなければなりません。ただ、わずかに救いなのは次回の司法修習生考試が、新60期向けに11~12月頃開催されるので、丸々一年間浪人する必要がない点です。負担は大きいかも知れませんが、試験である以上、運が左右する面もあり、実力が発揮できなかった方としてはラッキーと言うべきでしょう。合格できなかった方は大変でしょうが、あと少しです。頑張って法律家への扉を開いて下さい。

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