とにかくお疲れ様でした。よく頑張られましたね。私も論文試験を何度も受験して、不眠症や円形脱毛症になったりもしましたので、その精神的・肉体的な苦しさは分かるつもりです。
まずは、試験で疲れた心身をいたわって上げて下さい。論文式試験は想像以上に体力と精神力を使います。栄養のあるものを食べて、睡眠を十分にとって、たまっている疲労をとるよう心がけて下さい。
予備校の模範解答も出回っていることと思いますが、必ずしもその解答が正しいとは限りません。模範解答を見てしまっても、自信を失わない方だけごらんになればいいと思います。もう、合否は試験委員に委ねられているのですから、論文試験の失敗した点を悔やむ必要はありません(失敗の分析と反省は必要です。悔やむだけなら意味がないということです。)。
一息ついたら、口述試験の準備を必ず行って下さい。そのまま夏休みモードに入ってしまうと、せっかく司法試験向けに研ぎ澄まされたあなたの頭脳を、鈍らせてしまいます。1人ではなかなか気が乗らないことが多いでしょうから、友達と何人かで口述ゼミを組んで、口述問題を試験形式で行うのも非常に有効です(私もやりました)。
口述試験が3科目になってから、商法・会社法の細かい知識は口述試験では不要になりましたが、その分、1科目のウエイトが重くなっています。1科目の失敗でも大変な違いになってしまいます。そうだとすれば、口述試験対策を怠るわけにはいかないはずです。よく合格体験記で、口述対策はしていなかったなどと書かれる方がいますが、それはたまたま運良く口述プロパーの問題が出なかっただけに過ぎません。
また、法律家にとって知識は、非常に大切です。すでに弁護士過剰状態に陥り始めていますから、知識はあるだけ有利になります。研修所での2回試験においても知識不足は致命傷になりかねません。「研修所に入ってから身につければいいや。」と思っていると、思いの外、修習生活が忙しくて、そのような余裕を持てずに2回試験に臨まなければならなくなります。
辛いかもしれませんが、もう一頑張りです。論文試験を受験された全ての方に合格可能性があることを忘れないで下さい。