司法特別演習A

 関西学院大学法学部で、2007年度前期に当事務所パートナー弁護士が講師となって行う講義が、「司法特別演習A」です。今年のテーマはM&Aで行っております。

 講義回数は第1回のガイダンスを含めて13回の予定でしたが、途中麻疹による休講がありましたので、結果的には11回の講義になり、あとは7月5日の加藤弁護士担当講義と、7月12日の吉村弁護士担当講義を残すのみになりました。

 私の担当は6月7日、6月21日、6月28日の3回でしたが、6月7日分が大学休講で飛びましたので、結局6月21日・28日の2回になりました。

 6月21日の講義は、TOB(株式公開買付)開始広告のチェックポイントを簡単に説明した上で、海外における敵対的TOBの実例としてヨーロッパ最大のTOBといわれたボーダフォン・エアタッチ(イギリス)vsマンネスマン(ドイツ)の事例とTOB先進国アメリカにおける実例としてファイザーvsワーナー・ランバートの事例を解説しました。日本におけるTOB事例としては、日本初の敵対的TOBといわれたC&WvsIDCの事例、村上世彰氏のデビュー戦とも言うべきMACvs昭栄事件、外資系投資ファンドによる日本初の敵対的TOBと言われる、スティール・パートナーズvsソトー・ユシロの事例を解説しました。

 6月28日の講義は、架空の事例を設定し、その事例の中で、演習参加者が 敵対的TOBをかけられた会社の代表者であったらどう行動するかという点について、学生に質問をし、学生の回答に対して解説を加えるというスタイルで行いました。筋の良い答えをする方、あっさり白旗を揚げる方、頑張って自分なりの答えを見つけようとする方など、反応は様々でした。

 3回生対象の演習でしたから、会社法をよく知らない学生さんが多くて、ちょっと難しかったかもしれませんね。私の講義でも紹介しましたが、講談社文庫の「ハゲタカ(上)・(下)」、「ハゲタカⅡ(上)(下)」 真山仁 著は、なかなか面白いし、M&Aに興味を持つには良い本だと思いますので、是非ご一読下さい。

 なお、後期は私単独で、ペットに関する法律問題についての演習を担当する予定です。ペットに興味のある方の参加を期待しています。

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