京都大学グライダー部 新機体導入

私は大学時代、京大体育会グライダー部に所属していました。

 グライダーと言うと、よく「あの三角のやつですか」と聞かれますが、ハンググライダーではなく実際の飛行機と同じような形をしたもので、ちゃんと計器類もそろっていますし、操縦桿・ラダー等を用いて操縦します。グライダーが空を飛ぶ姿は非常に美しく、まさに空を滑るように飛ぶのです。私は自分でグライダーを操縦しながら、近くを飛んでいる機体をなんて美しいのだろうと良く思ったものです(実際は大半が教官と同乗していたので、教官に怒られながら見ていたのが実情ではあります)。

 当時は千葉県関宿で、訓練を行っていましたが、視程の良い秋の夕暮れ時には富士山や灯の入り始めた新宿の高層ビル群が遠くに見えました。肌寒いけれど張りつめた空気、次第に濃くなっていく夕暮れの中で、私よりも高度の低いところを旋回しているグライダーが、きらっ・きらっと片翼ずつ夕日をはじいて輝く光景は今でも忘れられません。

 私が所属していた時代の京大グライダー部は4機の機体が使用でき、複座機のASK-13「あかつき」、ASK-21「飛翔」、単座機のKa-8b「叡飛」、Ka-6E「神威」とそろっていました。私が入部した年にASK-21「飛翔」が導入され、命名式が京大時計台前で行われたことを覚えております。

 さて、先週末6月23日に、京大グライダー部に新機体が導入されました。ディスカスという単座機で、「蒼月」と命名されました。写真でしか見ていませんが、なかなか格好が良く、美しい機体です。私が所属していた約20年前より、機体の性能もきっと格段に向上しているのでしょう。できれば乗ってみたいところですが、技量が全くなくなっているので、グライダー部が時折開催してくれるOB搭乗会で、複座機ASK-21に体験搭乗させてもらうのが今の精一杯だと思います。

 グライダーの命名式のことから、大学のクラブ時代のことを思い出させてもらいました。京大グライダー部の後輩の方々の今後の健闘をお祈りしております。

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